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2012/11/01

世界のこぼれ話から ~執事という職業~

Tweet ThisSend to Facebook | by:hidaka
「需要が非常に高く、不況知らずの業界。」
というと、みなさんはどのような業界を思いつくでしょうか。

突然ですが、ロイターで「執事」の需要がとても高いのだという記事が掲載されていました。
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPTYE89U05220121031

記事によれば、ロンドンの人材会社「BESPOKE BUREAU」には執事(バトラー)養成コースなるものがあり、「裕福な家庭などに仕える際に必要な作法や判断の仕方のほか、シャンパンの注ぎ方、アイロンのかけ方、フラワーアレンジメントなどのスキルを学ぶことができる。」そうで、週末だけの2日間入門コースから5週間のコースまであるそうです。

いくら不況知らずとはいえ、私の周りではあまり「職業は執事です」というのは聞いたことがないのですが、中国・ロシア・中東の新興国での需要は高まっているそうです。

日本には「執事カフェ」なるものがあるらしいということくらいしか知らなかったのですが…記事は疑似体験ではなく、本格的な職業としての執事についてです。

そこで、BESPOKE BUREAUのホームページをのぞいてみました。
http://www.bespokebureau.com/butler-training.aspx
確かに、ニュースの欄に中国に関する話題がちらほらあるところからも、中国市場の影響力を感じます。中国・中東・南アメリカに焦点を当てていると書いてあります。

そして、トレーニング場所も、学校校舎に通うスタイルではなく、例えばロンドンの一流ホテルであったり、郊外の侯爵の邸宅であったり、海外でも(ツーリストに人気のあるスポット)受けることができるとのこと。
ちなみに執事養成レベル1,2,3,4とあり、モジュールあたり500ポンド(64,500円くらい)。週末はプラス料金あり。だそうです。会社のニーズに合わせてアレンジも可とのこと。

さらに気になったので、日本で執事の求人はあるのか簡単に調べてみました。
―ありました。「日本バトラー&コンシェルジュ」という会社があるそうです。

興味深かったのは「優遇される経験、資格など」の項目
・宮内庁(侍従職・東宮職・式部職)勤務経験者
・海外王室などでのバトラー経験者
・Les Clefsd'Or 会員資格保持者
・企業での社長室で10年以上の勤務経験者
・キャビンアテンダント、ラグジュアリーホテルでの勤務経験者
・名門幼稚園、小学校受験経験者、また幼児教育関係の職業に従事していた方
とあることです。
 これだけの経験があれば、執事以外でも充分やっていけそうですが。

そして応募条件として必ずと言っていいほどでてくるこの項目
「高いコミュニケーション能力と問題解決能力を有する者」
もありました。

ロイターBESPOKE BUREAUの記事にも講師を務める執事歴30年のジョージさんの話として
「雇い主との間に信頼関係を気付くのが大事だと指摘。またこれまでにプライベートな瞬間に居合わせることが何度もあったが、何時その場を立ち去るべきか知ることが大事だと述べた。」とあります。

やはり、知識だけでなくコミュニケーションをどうとるか、経験も積みながら学ぶことは大切ですね。

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